68年ぶりに北アイルランドに戻ってきた2019年の全英オープンでメジャー初優勝を飾ったアイルランド出身のシェーン・ローリー(32歳)。アマチュアとして出場した2009年の「アイリッシュ・オープン」で欧州ツアー3人目のアマチュア優勝を果たし、翌週プロ転向。鳴り物入りだったが、その後は芽が出ず、12年の「ポルトガルマスターズ」でようやく2勝目。
15年の「WGC-ブリヂストン招待」でビッグタイトルを獲得した後も未勝利期間が続いていましたが、今年の「アブダビHSBC選手権」で4年ぶりのツアー4勝目を挙げて復活を遂げます。「全英オープン優勝は子供のころからの夢だった。」だが、挑んでも挑んでも優勝どころか予選すら通らず、4年連続予選落ちとなった昨年大会では「僕はカーヌスティの駐車場に座り込んで泣いた」とのこと。「ゴルフは僕の友達ではなかった」それでも「ビターな結末に立ち向かわなければいけない」という思いにさせてくれたのは、家族、コーチ、キャディーの存在でした。
シェーン・ローリーのゴルフスイングは、下半身を躍動的に使っているのが特徴です。アドレスでは、両膝をリラックスさせた内股にして自由に動ける構えをしています(青丸)。
トップオブスイングでは、左手甲側が正面を向き、クラブフェース面も正面を向いているオープンな位置を取っています(緑丸)。
トップからダウンスイングでは、手首のコックを鋭角に上からダウンブローにタメを作った状態でいます(緑線)。
手元が体に近いハンドファーストでインパクトを見ると安定度の高いショットが納得できます(紫丸)。
フィニッシュではシャフトが地面と平行になりオープンフェース&フェードヒッターがわかります(赤丸)。
もともとショートゲームに定評のあるショーン・ローリーが、今回のメジャー制覇をきっかけに躍進することでしょう。
日本プロゴルフ協会・A級ティーチングプロ
大東 将啓(オオヒガシ マサヒロ)
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