新たな日常を求めるゴルフ場の今日

大野良夫

はじめに

5 月 25 日に政府の緊急事態宣言が解除されて以降、ゴルフ業界は新たな日常を求め、 COVID_19 との付き合い方を模索している。 この問題に対する明確な対処療法を見出す為には、先ずこれが何者であるのか、ある 程度化学的に解明され、そしてその対処薬の開発無しに大きく話は前進しない。 日本国内で COVID_19 への関心が高まったのは、2 月に横浜港へ寄港したクルーズ船 の「ダイヤモンド・プリンセス」号事件からだ。その後国内から発症者の報告が次々に 入るや否や大騒ぎとなり、政府による緊急事態宣言発令へ至っている。何故に国内で感 染者が増加して行ったのか、後日その詳しい検証が待たれるものの、国による水際対策 が後手に回った事、これが感染拡大の一因になったのでは無いかと言う疑念は常につき まとう。

緊急事態宣言解除へ至るまでのゴルフ場に於ける対処策

この様な状況下でゴルフ業界は、どの様な対策を打って来たのだろうか。今回はゴル フ場へ焦点を当て把握する為、2020 年 4 月初旬より 5 月初旬までの約 1 ヶ月間、東京、 神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬、静岡、新潟、福島、山梨、長野の各ゴルフ場 859 コースへ、電話での確認作業と共にゴルフ場の WEB サイトを活用し、どの様な対策 が取られたかを確認した。
その結果下記 5 項目が、対処策として浮がって来た。

⑴ ゴルフ場閉鎖 対象都県の中で109コースが閉鎖に至っており、期間が短い場合1週間ほどだが、 中には 1 ヶ月以上長期に及ぶケースもあった。 特に名門と言われる旧社団法人制ゴルフ場は、休業への対応が早く際立っていた。 また他県からの来場を規制された、長野県に於ける閉鎖数が多いのも特徴的であり、 68 コース中 22 にも上った。

⑵ スループレーの導入 多くのゴルフ場がスループレーを採用するものの、その内容は下記の 3 形態へ分
かれた。 ❶ スループレー以外は受け入れず。 ❷ ゴルフ場はスループレーを推奨。 ❸ 来場者の希望によりスループレーを受け入れ。

⑶ ハウス内レストランの自粛 レストランは 3 密になり易い状況の為、これを自粛或いは閉鎖した。スループレ ーの導入は、この問題が起点にもなっている。 昼食については弁当にて対応し、ハーフ休憩時などに風通しの良いテラス席など が利用された。中には食材持ち込み OK と言う、柔軟な対応を取ったゴルフ場もあ る。

⑷ 風呂の使用制限 風呂は脱衣所などが 3 密になり易い事から、使用制限をかけたコースが多いもの の、一部ではシャワーのみを稼働させている。
⑸ ハウス内換気と消毒薬の常設及びアクリル板などの設置 ハウス内換気と消毒薬の常設は基本的な対処方法なので、ほとんどのゴルフ場で 行っている。またフロント周りやレストランのテーブルにはアクリル板が、4 月中 旬以降大半のゴルフ場で導入された。

今後ゴルフ場に求められる新たな在り方とは

緊急事態宣言が解除され約 1 ヶ月が経過しようとしている中、ゴルフ場は新しい日常 (生活様式)に慣れつつある様に見える。3 密対策を進化させる中、ゴルフ場の風景は 今後どの様に、変化して行くのだろうか。 ゴルフには様々な要素がある。例えばスポーツ性であったり、レジャーとしての側面 であったり、更には社交としての役割を大きく占めているケースも有る。

どれもこれも 人と人の接触を重要視し、結果として有意義なものにしている。 この様なゴルフに対し、現在ゴルフ場が強いられている新しい日常は、逆にこれらを 疎外させる様、仕向けているとも受け取れる。ゴルフの魅力を半減させない為にも、 COVID_19 対策をしっかりと受け止めつつ、ゴルフ場は新たな日常をより良く進化させ て行く必要がある。ゴルフの魅力を堪能出来る更なる改善策は、必ずあると思われる。 変化は苦しくとも、これ無くして進歩も無い。此処から立ち上がらない限り前進は無 いとも言える。

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大野良夫

大学卒業後30歳を契機にゴルフ業界へ身を置く様になり、ゴルフ会員権業者へ勤務の後2003年8月に独立。現在、タクト株式会社代表取締役。
主な活動・著書
「 ゴルフ事件 過去帖 」「 ゴルフ 偉人、名人、達人 列伝 」をWEBにて公開中。
(連絡先)
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