新・日本ゴルフ協会構想とは

前回は16もある日本のゴルフ関連団体を統合して一つの組織にするべきではないか、という提案とおおよその概要、そしてそれが分かりやすい形にした組織図を書かせていただきました。

今回はそれについて少し内容を掘り下げて書いてみたいと思います。

これはあくまで私見であり机上の空論的なものでしかありません。しかし、何か議論すべきたたき台みたいなものがあれば、それをステップとして新たな展開が始まることを期待しています。少なくとも議論は必要です。Covid19が新生活様式を強いるなら今こそ改革の絶好のチャンスです。日本のゴルフ界の正しい発展と将来のために。

  • 競技部門(プロ、アマの競技全般の企画及び開催)

すべての競技団体がここに集約されます。興行であるプロツアーやアマチアの選手権大会はすべてを一元管理して活動すべきだからです。

競技部門のトップは実績のあるプロゴルファーやアマチュアの選手ではなく、日本の競技ゴルフの発展と普及に高い視点で判断できる人がリーダーとなるべき人材です。

マネージメント力に優れた人で選手の意見を聞ける人です。プロゴルファーや選手はあくまで選手の立場として意見を述べるだけでプレイに専念すべきです。マネージメントはその道のプロフェッショナルに任せるというものです。

◎アマチュア部門<ゴルフ規則に基づいた>

アマチュアのゴルフ選手権を主管する。

*日本という冠をつけた全ての大会

*8ブロックの地域選手権大会(予選も含む)

*従来のパブリックゴルフ協会が主管していた全国規模の大会(地区予選も含む)

*学生ゴルフ連盟が主催する全国大会(地区予選も含む)

◎プロ部門<ゴルフ規則に基づいた>

*男子の全てのプロトーナメントを主管する。

(レギュラーツアー、シニアツアー、チャレンジツアーなど)

*女子の全てのプロトーナメントを主管する。

(レギュラーツアー、シニアツアー、ステップアップツアーなど)

◎施設部門:ゴルフ場、ゴルフ練習場を統括する部門

・ゴルフ場部門

*メンバーシップ制ゴルフ場、パブリック制ゴルフ場、セミパブリック制ゴルフ場に分類

日本国内の全てのゴルフ場は新JGA加盟コースとなります。

*ビジネスとしてゴルフ場が維持・運営できるシステムの構築

*従来ある8つのブロックは地域競技団体とゴルフ場連盟と2つに分け、競技の開催は全て競技部門に委ねます。

ゴルフ場は存在する地域、コースレイアウト、メンテナンスなどそれぞれが異なるものです。また、ゴルフをする場所、競技をする場所、ゴルフ以外もできる場所などそれそれが持つ特徴に合わせたやり方で顧客であるゴルファー視点に立った運営をしていきます。

練習場部門

ゴルフ練習場は郊外型の大型練習場、中型練習場、室内の練習場があり、それぞれが特徴を生かしたビジネス展開ができるように他の部門と連携して情報交換を行う。

協会に加盟するメリットを最大限発揮する。

日本国内にあるすべてのゴルフ場、練習場が加盟して構成されます。

◎普及・育成部門

・普及・育成を目的とした<JGA Golf Academy>の開設

JGA Golf Academyの業務:

*大学と提携してゴルフに関する業務に適する人材を育成する。(学校法人として)

①プロゴルファーの育成(競輪学校のようなシステム、プロテストも含む)

将来のスーパースターの育成です。スーパースターの存在はツアーの活性化に貢献するだけでなく、ゴルフ市場の活性化にも寄与するからで、普及活動にも弾みをつける逸材になるからです。

②ジュニアゴルファーの発掘と育成(奨学金システムにて)

③ゴルフ業界で仕事をするための専門学校(資格認定を行う)

★ビジネスコース  ★インストラクター育成コース ★クラブフィッター育成コース

*普及のための人材育成と派遣

①教育の一環としてのゴルフを学校教育に普及

②ゴルフの持つ特異性を生かし様々なビジネスとのコラボレーション

★ゴルフと観光  ★ゴルフと健康

◎マーケティング部門

協会としての短期、中期、長期の活動目標の設定や戦略を司る部門です。

*市場調査

★ゴルフ場、ゴルフ練習場、ゴルフ用品市場のデータ収集と分析を行う。

市場調査機能がないと地図を持たずに目的地に向かうようなものです。ゴルフ場が持つビッグデータをいかに戦略的に有効に使うかが日本のゴルフの将来を決めるからです。

*協会として進むべき方向と活動の立案と実行

★データ分析などに基づいた短期・中期。長期の目標設定および活動とその評価

*協会として有益なイベントの企画・立案・運営

★ゴルフフェアの企画・運営 ★新しいゴルフスタイルの提案

◎国際部門(海外のゴルフ協会との交流)

*アジアゴルフ協会(AGA)の設立

アジア地区に特化したゴルフ協会(R&A,USGAとの連携)として活動

*各国にあるゴルフ協会との交流、情報交換

★アマチュア競技会への選手の派遣、受け入れ

★プロトーナメントの招聘、選手の派遣・受け入れ

*各国、エリアのゴルフ関連データの収集、提供

*協会が管理する知的財産の海外への紹介、運用、管理

◎用品用具部門(製造部門、小売部門)

競技用ゴルフ用具の製造・販売と流通そして、一般ゴルフ用品(非競技としての)用具の開発・製造・販売を司る部門

*製造部門(ゴルフ用品・用具の開発・製造)

*販売部門(販売会社などで組織される部門)

*流通部門(小売部門)

ここでの最大のポイントは競技用のゴルフクラブと一般ゴルフ用品(非競技用)を分けることでゴルフ用品市場の活性化を引き出します。日本の工業レベルの高さからしても世界で通用する製品の開発・製造は可能だからです。

◎財務部門(財務に関するすべて)

ゴルフ協会の安定的財源の構築と各部門の予算作成と管理。

*協会としての安定した財源の確立と確保

*協会内の各部門の予算の作成と管理・運営

*今まで各団体が個別に行っていた財源確保のシステムを見直し、一本化する。

*各団体が持っていた知的財産を集約し一元管理して効率よく運営・管理する。

◎渉外部門

ゴルフ以外の団体、協会、一般企業や個人との友好的な関係を構築し維持する部門

ゴルフがオリンピック種目になっている関係から様々なスポーツ協会、団体との良質な関係を構築し、それらとの相互で有効活用する。

 

新組織の概略はこのようなものですが、新しいシステムは世界的な縮小傾向を示し始めている先進国のゴルフ界を改革していくだけの要素を持つだけでなく、優れた品質、開発能力を持つ日本のゴルフ用品産業にも世界でビジネスチャンスが広がる可能性を持てるからでもあるのです。

競技団体がリーダーシップを取る組織体制から新しいゴルフワールドを見据えた組織やその活動が世界のゴルフ界を変えるだけでなく、世界の中での日本のポジションを強くアピールするものになると信じます。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

松尾俊介

1949年12月23日生れ  神奈川県出身
東海大学工学部航空宇宙学科卒、在学中は体育会ゴルフ部副将および関東学生ゴルフ連盟の連盟委員を兼務。パイロット志望から一転してゴルフ用品販売業務に携わる。ゴルフ工房を主宰しながら1988年からフリーランスゴルフライターとしても活動。国内外合わせて25のゴルフクラブメーカを取材し、記事として各誌に掲載する。「良いゴルフクラブとは何か」をテーマに取材活動を続ける。1989年米国キャロウェイゴルフの取材と掲載記事をきっかけに親交を深める。
その後1994年キャロウェイゴルフからのオファーを受け日本人初の正社員として契約。日本法人では広報担当責任者として6年間担当し、その後2014年までCorporate Relationsの担当責任者として勤務。主に対外的な渉外活動を行う。2015年からフリーとなる。
「日本のゴルフを面白くする」が新たな活動テーマ
キャロウェイゴルフ在職中はゴルフの普及や活性化のために幅広く活動。
◎ゴルフ市場活性化委員会広報責任者
◎一般社団法人日本ゴルフ用品協会 活性化委員、ジュニア委員
◎NPO日本障害者ゴルフ協会理事
◎北海道ゴルフ観光協会顧問
主な活動・著書
*著書:クラブが分かれば上手くなる!(スキージャーナル社)  
*取材編集:ゴルフの楽しみ方(講談社)