We Have a DREAM! 東京オリンピックのゴルフ会場となる霞ヶ関カントリー倶楽部東コースが パブリックのコースとして生まれ変わることが…

オリンピックは4年に一度開催されるスポーツの祭典です。現在では世界最高レベルの競い合いをすることでスポーツの素晴らしさアピールするものとしてオリンピックは存在しています。

そして勇者たちがしのぎを削り、競い合った場所は歴史的な遺産として人々に語り継がれ愛されることが、そこで開催する意義があるのです。
だからオリンピックで使用する施設は誰もが使用できる公共の施設なのです。

東京オリンピックのゴルフ会場として霞ヶ関CC東コースがどのような経緯で決定したかは知りませんが、多くのゴルフ関係者が日本で最高の選手権を開催するには東京近郊では霞ヶ関CCがふさわしいと感じたからだと思います。過去にも日本オープンを始めカナダカップ(現ワールドカップ)など国際的な大会も開催してきたからです。それはゴルフという競技に限ったことでした。しかし、オリンピックは違います。もっとその規模、理念がスポーツ全般や世界平和に通じるものだからです。

霞ヶ関CCは日本を代表するプライベートコースでもあります。会員制を敷いているため会員か会員のゲストしかプレイできないところです。
オリンピック開催後はまた、元の会員制倶楽部に戻るためにゴルフの遺産として一般のプレーヤーがそこでプレイを楽しむことができないのがオリンピックの理念に反するところでもあるのです。これは何も霞ヶ関CCに責任があるわけではなく、選んだ方が理念を理解していなかったことが原因なのです。

この機会に霞ヶ関CCの東コースは組織委員会が資金を出してパブリック制に変換することが多くのゴルファーやスポーツ関係者の夢なのです。
そこには日本のゴルフを大きく発展させる幾つかの理由が存在するからです。

USGAはUSオープンを基本的にはパブリックコースで開催することにしています。それはアメリカで最高峰のゴルフの大会をパブリックコースで開催することでゴルフの普及に大きく寄与すると考えるからです。また、それができるだけのコースがパブリックとしていくつも存在するところもゴルフ先進国と言われる所以です。しかし、残念ながら日本ではそのようなパブリックコースが無いのが問題なのです。だからこそ霞ヶ関CCが東京オリンピックを機会に英断をしてくれれば、日本のゴルフが大きく前進することにつながるからです。

もしこの夢が実現できれば…

1、オリンピックの遺産として誰もがプレイできる場所となり日本だけでなく世界中のゴルファーがアジアのゴルフの聖地として日本の最高レベルのコースをいつでも楽しむことができるからです。R&AがあるSt.アンドリュースGLのように。

2、日本オープンゴルフ選手権、日本アマチアゴルフ選手権などの公式競技をパブリックゴルフ場で開催することはゴルフが特別な人たちが行うゲームではなくスポーツとしてのゴルフの普及、発展につながるからです。
特に日本パブリックゴルフ選手権を開催することはパブリックコースに対する見方が変わり、より手軽な価格で競技ゴルフを楽しむことができ競技ゴルファーの増加が見込めるからです。

3、プライベートコースとパブリックコースの2つを擁する霞ヶ関CCの敷地の中に日本ゴルフ協会が存在すればJGAは真の意味で競技ゴルファーのための組織として活動範囲が広まります。
ゴルフ場で組織された団体の頂点に立つ現在のJGAはいびつな形であり、本来ゴルファーによって組織されるべきJGAがこれによってかなり是正される可能性が出てくるからです。

4、現在の日本のゴルフ場は約90%が会員制の形態で運営されているもので、これは日本のゴルフの普及に大きな障害になっています。実質的な経営はパブリックに近いものが多いだけにパブリックに移行することで経営的には大きくメリットがあり経営者や支配人の意思が経営に大きく反映できゴルフの幅が大きく広がるからです。日本のトップである霞ヶ関CCが動くことで大きな流れができると信じます。会員権を債権としてまたは株券として移行することで実現は可能なのです。

5、多くのゴルフ場がパブリック制になればゴルフがスポーツであると理解され、公務員の行動規約からも外れ、世間のゴルフをしない人たちからもスポーツとして広く認知されることにつながるのではないでしょうか。そしてゴルフを特別な人たちが行う娯楽と見ている人たちからも「誰もが楽しめるスポーツのひとつ」という認識に変わってくると思います。ゴルフ利用税は特殊な会員制のクラブや領収書を必要とする人にのみ適用となれば税金を徴収する目的にも合致します。

Again We Have a DREAM!

これは単なる夢ではありません。実現しなくてはならない大きな目標でもあるのです。東京オリンピックのゴルフは世界から注目されています。この夢が実現できれば、次のオリンピックもさらに次のオリンピックもゴルフが素晴らしいスポーツとして発展していくでしょう。ゴルフが持つ素晴らしさが理解されるからです。

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ABOUTこの記事をかいた人

1949年12月23日生れ  神奈川県出身
東海大学工学部航空宇宙学科卒、在学中は体育会ゴルフ部副将および関東学生ゴルフ連盟の連盟委員を兼務。パイロット志望から一転してゴルフ用品販売業務に携わる。ゴルフ工房を主宰しながら1988年からフリーランスゴルフライターとしても活動。国内外合わせて25のゴルフクラブメーカを取材し、記事として各誌に掲載する。「良いゴルフクラブとは何か」をテーマに取材活動を続ける。1989年米国キャロウェイゴルフの取材と掲載記事をきっかけに親交を深める。
その後1994年キャロウェイゴルフからのオファーを受け日本人初の正社員として契約。日本法人では広報担当責任者として6年間担当し、その後2014年までCorporate Relationsの担当責任者として勤務。主に対外的な渉外活動を行う。2015年からフリーとなる。
「日本のゴルフを面白くする」が新たな活動テーマ
キャロウェイゴルフ在職中はゴルフの普及や活性化のために幅広く活動。
◎ゴルフ市場活性化委員会広報責任者
◎一般社団法人日本ゴルフ用品協会 活性化委員、ジュニア委員
◎NPO日本障害者ゴルフ協会理事
◎北海道ゴルフ観光協会顧問
主な活動・著書
*著書:クラブが分かれば上手くなる!(スキージャーナル社)  
*取材編集:ゴルフの楽しみ方(講談社)