大学生のゴルフ場デビュー続々 :「Gちゃれ」が巻き起こすゴルフ市場再活性化への期待

Gちゃれポスター(デザイン:武蔵野美術大学教務補助員  関根 亮 氏)

 

 

<大学ゴルフ授業におけるラーニング・ブリッジング> 

「ゴルマジ!」「楽ゴル」と『Gちゃれ』の相違点

大学体育として行われるゴルフ授業の大半が学内の教場(グラウンドや体育館など)での打ちっ放しを中心とした内容で完結し、実際のゴルフ場でのプレーに繋がっていないことは以前の記事で紹介した。(全国の大学体育でゴルフを教材とするのは約580授業,2014年:大学ゴルフ授業研究会調べ)

現在、筆者は武蔵野美術大学准教授としてゴルフ授業を担当しているが、過去に国際基督教大学、電気通信大学、明治大学、中央大学、東海大学などでもゴルフ授業を担当してきた。殆どの学生にとってゴルフは未知のスポーツであることもあり、ボールが真っすぐ飛ぶようになり、アプローチも上手くできるようになってくると、「本物のゴルフ場でプレーしてみたいです」と口にする学生は少なくない。

こうした声に応えるため、単位取得とは無関係の【課外授業】として、ゴルフ場デビュープログラム「Gちゃれ」を2015年に武蔵野美術大学で開始した。「G」には、ゴルフに関わるあらゆる用語の頭文字のイメージ(Golf、Green、Gentleman、Grass、Grace・・等々)が込められ、Gちゃれを通じて学生たちがGood Golferになることを目指している。

若年層をゴルフ場へいざなう取り組みとして活発な「ゴルマジ!」(リクルート)や「楽ゴル」(楽天)と、『Gちゃれ』とのスタンスの違いは、正課授業とコースデビューをブリッジングする課外教育プログラム(教育の延長)であるということである。つまり、既に半期間(概ね15週間)ゴルフの基本を学習をしている学生のみが参加する点に違いがある。

概ね15週間、学内の授業で取り組んできたことを、実際の現場(ゴルフ場)で実践してみる場が『Gちゃれ』である。実施に際しては大学ゴルフ授業研究会が協力している。

 

<Gちゃれ2016 Summer :大学からは総勢65名が参加>

今夏(8月5日・17日)、八王子カントリークラブを会場に、学生負担3,000円(昼食代込)で行われるプログラム概要は下記とした。

①チェックインの方法、②開会式・オリエンテーション、③講義「ゴルフ場とはどんな場所か」「ゴルフ場利用にあたってのマナー」(講師:NGK大石順一専務理事)、④練習(ショット・アプローチ・パッティング)、⑤昼食、⑥ラウンド(1-4番ホールを2周):1周目:個人戦(上限:フェアウェイ15打、グリーン5打)、2周目:チーム戦(スクランブル方式)、⑦ふりかえり、⑧閉会式

今夏のGちゃれには、4大学から大学生47名が参加し、全国の大学教員18名が視察を兼ねてサポートする。また、全国からゴルフ場支配人も視察に訪れ、業界団体役員やPGA関係者、複数のメディアも参加予定のため、賑やかな一日となりそうだ。今夏は試験的試行として実施されるが、次回以降、首都圏の複数ゴルフ場で実施する見込みであり、兵庫県や山梨県でも開催する計画としている。

 

<大学教員としてのゴルフへの期待>

大学で保健体育を担当する教員として、コミュニケーションツールとして最適であり、世代や性別を超えて楽しむことができ、歩行を中心とした無理の無い運動として健康の維持増進に寄与することのできる「ゴルフ」と言う素晴らしいスポーツの可能性に期待している。

(公社)全国大学体育連合、(公社)日本プロゴルフ協会、ゴルフ市場活性化委員会の3者が、大学ゴルフ授業の充実を目指して連携協定に調印したことは報じられている通りだが、業界のサポートを頂きながらコースデビュープログラム・Gちゃれを展開・発展させて行く計画である。

 

 

ABOUTこの記事をかいた人

北 徹朗

<現職>武蔵野美術大学 身体運動文化准教授・同大学院博士後期課程兼担准教授、サイバー大学 IT総合学部 客員准教授、中央大学保健体育研究所 客員研究員  <学歴>博士(医学)、経営管理修士(専門職)、最終学歴:国立大学法人東京農工大学大学院工学府博士後期課程  <主な社会活動>ゴルフ市場活性化委員会委員(有識者)、公益社団法人全国大学体育連合常務理事、一般社団法人日本運動・スポーツ科学学会常任理事、日本ゴルフ学会理事・代議員、日本ゴルフ学会関東支部事務局長、一般社団法人大学ゴルフ授業研究会代表理事