2017年にプロ転向を果たし、18年の米国下部ウェブドットコムツアー「ユタ州選手権」で優勝。2018年10月「サンダーソンファームズ選手権」で米ツアー9戦目にして初優勝をあげたキャメロン・チャンプ(24歳)。平均飛距離340ydを超えるツアー1の飛ばし屋として知られています。
全米プロでの練習場でのドライバーのデータが、ヘッドスピード57.98m/s、打出し角は9.1度、スピン量は2767回転、キャリー351.4ヤード、トータル377ヤードと、規格外の数字が並んでいました。真後ろから見ない限り、飛んで行くボールを追えない状態でした。
チャンプのスイングの特徴は、体の柔軟性を生かしたものです。すなわち体重移動をあまり使わなく、体の回転でボールを飛ばしています。
トップオブスイングでは、右足側に腰が動くことなく、逆に左足側に尾てい骨を引いています(黄丸)。あたかも左サイドにある腰高の椅子に、お尻を突き出して腰かけているような形です。
それでも上半身の肩の回転は、90度をゆうに超えています(青線)。このトップオブスイングでの上半身と下半身の捻転差がパワーを引き出し、飛距離を生み出す原動力となります。
ダウンスイングでは、一気に腰を回転すると同時に両腕を体に引き付けています。左腕が地面と平行にも関わらずクラブシャフトは垂直以上と強烈なコックをキープしているのがわかります(緑丸)。
インパクト直前のグリップが右足前に来た時、クラブがまだ地面と平行の状態です(青丸)。インパクトでは、ショートアイアンのショットと見間違えるほどにハンドファーストの状態です(紫丸)。フォロースルーでは両腕が伸び右手が左手を追い越しているのがわかります(赤丸)。
とても大きなアクションで振っているのではなく大きな飛距離が出るのは、滑らかな体の回転とリストコックの使い方によるものです。手首と体の稼働領域と柔軟性を高めることで、あなたも飛距離を伸ばすことができるでしょう。
日本プロゴルフ協会・A級ティーチングプロ
大東 将啓(オオヒガシ マサヒロ)
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