今年のソニーオープンで優勝したキャメロン・スミス(26歳)。72ホール目の18番(551ヤード・パー5)、首位を行くブレンダン・スティールが第二打を大きく左に曲げてギャラリの中に打ち込みました。1打差で追うキャメロン・スミスもグリーン手前のバンカーに捕まり2オンすることが出来ません。しかし40ヤードと距離のあるバンカーショットを3メートルに寄せてバーディーを奪取し、パーとしたスティールに追いつきプレーオフとなりました。
今年のソニーオープンは4日間とも天候は優れず、18番グリーン上に水が浮き上がるまでとなっていました。その為、プレーオフは、10番(351ヤード・パー4)で行うこととなりました。暗闇迫る中、1ホール目で決着がつかなければ翌日に延期することが決まっていました。プレーオフのティーショットを右に大きく曲げたスミスに対して、スティールは、フェアウエイセンターの好ポジション。トラブルショットを見事2オンしたスミスに対して、グリーン奥のピンに果敢に攻めたスティールは、グリーンオーバーとなりました。ボールは、砲台グリーン奥のカメラを構えていた私の足元まで来て万事休す。ほんとにゴルフは分からないものです。
キャメロン・スミスのスイングは、上半身の脱力したアドレスが特徴的です(緑丸)。両腕をハンドアップ気味アドレスして、グリッププレシャーが脱力されていることがわかります。両腕と上半身が一体となったテークバックは理想的です。紫丸から分かるようにグリップが常に胸の前に来ている状態です。トップオブスイングでは、背中の全てが見えているように上半身の捻転が十分にされていることが分かります(赤丸)。
ダウンスイングでは右脇をしめて、右ひじが体から離れない状態がキープされています。結果としてグリップエンドがボールを指すフルコックの理想的な状態となっています。インパクトでは、左股関節の上に体重がのっていることが分かります。青丸のスラックスの鼠径部に皺があるのが、その証拠です。ヘッドビハインザボールのポジションで、両腕が伸びたフォロースルーが見事です。黄丸にみられるようにグリップがテークバック同様に胸の前に位置しています。
インタビュールームで真摯に記者たちの質問に答え、、また自国オーストラリアの災害の事を憂う姿に接して、個人的にもキャメロン・スミスのファンとなりました。
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