渋野日向子のスイングとチェックポイント

昨年ブレイクした渋野日向子プロ(21歳)。一昨年までステップアップツアーを主戦場としていた渋野プロが、昨年、全英女子オープンでのメジャー優勝をはじめ国内4勝、賞金獲得2位と大活躍しました。

最たる要因は、平均パットが1.7582(鈴木愛に次いで2位)と、苦手なパターを克服したことです。
1ラウンド当たりのパター総数も一昨年の約32から昨年は約29と3ストロークも縮めています。その成果を支えたのが毎日の練習ドリルに有りました。

プレー前は、7メートルから15メートルのロングパットを半径1メートルに入れる練習します。これはその日のグリーンのスピードに感覚を合わせるためです。

1球のボールで距離をランダムに決めて打ちます。同じ距離を何球も打つと機械的になるので毎回1球だけで違った距離をパターするのです。

ラウンド後には、9ホールの模擬パットドリルをします。カップまで1メートルの地点からパットを始めます。50センチ刻みでカップから離れながら周囲をぐるりと1周。スタート地点の後方付近から打つことになる9球目のパットが、5メートルの距離になります。

渋野プロは、このドリルで7球成功するまで帰りません。3回失敗すれば、最初の1メートルからやり直すのです。試合同様にプレッシャーがかかり、カップを1周するので全てのラインを練習することが出来ます。

渋野プロのスイング特徴は、ハンドダウンに構えるアドレスです(青線)。グリップが右足前のテークバックの時点でコックが行われています(紫丸)。女子プロには珍しいコンパクトなトップです(赤丸)。ダウンスイングではグリップエンドがボールを刺すオンプレーン上に来ています(黄矢印)。

グリップが右足前のダウンスイングまでフルコックがキープされています(青丸)。左腕とクラブが一直線のインパクトです(緑線)。上半身の回転と腕が同調したフォロースルーです(黄丸)。クラブヘッドがターゲットを刺すほど振り抜きの良いフィニッシュです(緑丸)。

渋野プロのスイングを真似することは難しくても、パッティング練習を真似ることは可能です。ゴルフコースには、スタートの1時間以上前に着いて練習グリーンにてパッティング練習することをお勧めします。

単調なパター練習もドリルを通じてより楽しく実践に近いものとなるでしょう。またプレー後の練習もより効果的です。「練習は嘘をつかない」をご自身で証明してみてください。

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ABOUTこの記事をかいた人

1958年(昭和33)6月9日生まれ
1981年 同志社大学経済学部卒業
1983年 ダラス大学院経営修士課程(MBA)卒業
(社)日本プロゴルフ協会(PGA)会員、A級インストラクター
 文部科学大臣認定ゴルフ教師
1997年 PGAコンベンションティーチング部「優秀賞」受賞
1999年 PGA 研究発表 「最優秀賞」受賞
2000年 高知工科大学起業家コース博士後期過程入学
2001年 PGAコミュニケーションプログラム「優秀賞」受賞
2003年 高知工科大学起業家コース博士後期過程終了
主な活動・著書
日本ゴルフ界初の博士プロ。
デビット・レッドベター、ジョー・ティールをはじめ、通訳、翻訳、
インタビュー等を通じて100人を超える海外のティーチングプロと親交を持つ。 主な著書
「ザ・ゴルフボール」ごま書房
「驚異の新ハンマー打法」ごま書房
「ゴルフが上手くなる考え方」週刊パーゴルフ
「目からうろこが落ちまっせ」ゴルフ&ゴルフ
「一人でやれるコンペ必勝法」スポーツニッポン
「ナチュラルゴルフスイング」週刊パーゴルフ
「45分でゴルフがうまくなる!」PHP研究所
「Tee あんどTea」読売新聞のゴルフコラム
東香里ゴルフセンタ― 所属