タイガー・ウッズのスイングとチェックポイント

2018年プレーオフ最終戦・ツアー選手権で5年ぶりの復活優勝を飾ったタイガー・ウッズ (42歳)。通算優勝回数は、サム・スニードの82勝に続く歴代2位の80勝に到達しました。ゴルフ界が、そして世界が待ちに待っていた瞬間がついに訪れました。 

2009年11月の不倫騒動から離婚、はたまた膝や腰の4回に渡る手術、薬物使用の逮捕など、どん底からの復活を誰が予想したでしょうか?しかし2018年にツアー復帰してから周りのボルテージはすさまじいものでした。

3年ぶり出場した今年のマスターズのチケットは、タイガー効果で50万円以上の値がつきました。全米プロゴルフ選手権では、最終日、タイガーチャージで単独2位に入りました。現地で取材していると、通常のゴルフトーナメントとは、大きく違う雰囲気がありました。その熱狂振りはゴルフトーナメントと言うよりも他の観戦スポーツのような凄まじい盛り上がりでした。熱狂的な阪神ファンが狂喜乱舞しているようなものです。

しかも会場に詰め掛けているギャラリーの99%以上がタイガーファンと言っても過言ではありません。今回のタイガーの復活優勝は、ゴルフ界だけでなく多くの人を勇気付けるものであったことは間違いないでしょう。

タイガーのゴルフスイングを正面から捕らえてみました。頭、腰、膝の高さに、黄、青、緑の横線を配置しました。腰と膝の手術を繰り返し経てきたような雰囲気が無く、流れるようなスムーズな一連のスイングです。

特にテークバックからコックを使わない大きなスイングアークが40歳を越えても未だに顕在なのは、トレーニングの賜物でしょう。頭の位置が沈みこむのは昔からの動きですが、アドレスからダウンスイングで頭一つ落ちているのは気になるところです(黄線)。

腰と膝の高さ(青と緑線)が変わらない理想的な動きは、全てのゴルファーの見本となるところでしょう。来期からの活躍がますます楽しみになってきました。

日本プロゴルフ協会 A級ティーチングプロ
大東将啓

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ABOUTこの記事をかいた人

1958年(昭和33)6月9日生まれ
1981年 同志社大学経済学部卒業
1983年 ダラス大学院経営修士課程(MBA)卒業
(社)日本プロゴルフ協会(PGA)会員、A級インストラクター
 文部科学大臣認定ゴルフ教師
1997年 PGAコンベンションティーチング部「優秀賞」受賞
1999年 PGA 研究発表 「最優秀賞」受賞
2000年 高知工科大学起業家コース博士後期過程入学
2001年 PGAコミュニケーションプログラム「優秀賞」受賞
2003年 高知工科大学起業家コース博士後期過程終了
主な活動・著書
日本ゴルフ界初の博士プロ。
デビット・レッドベター、ジョー・ティールをはじめ、通訳、翻訳、
インタビュー等を通じて100人を超える海外のティーチングプロと親交を持つ。 主な著書
「ザ・ゴルフボール」ごま書房
「驚異の新ハンマー打法」ごま書房
「ゴルフが上手くなる考え方」週刊パーゴルフ
「目からうろこが落ちまっせ」ゴルフ&ゴルフ
「一人でやれるコンペ必勝法」スポーツニッポン
「ナチュラルゴルフスイング」週刊パーゴルフ
「45分でゴルフがうまくなる!」PHP研究所
「Tee あんどTea」読売新聞のゴルフコラム
東香里ゴルフセンタ― 所属