石川遼プロと他選手のフォロースルーの比較

「今の石川遼はどうなってるの?」という質問が多くのゴルファーから聞かれます。

2007年5月、高校1年生になったばかりの15歳で初めて出場したプロトーナメント「マンシングウェアKSBカップ」で優勝しました。「ハニカミ王子」は社会現象にもなりました。

翌08年1月、高校在学中ながら16歳でプロ転向を宣言。11月の「マイナビABCチャンピオンシップ」でプロ初優勝を飾り、初年度で賞金ランキング5位に入りました。09年には年間4勝を挙げて史上最年少賞金王に輝きました。鮮烈デビューをしてからまさに順風満帆でした。

しかし13年から米ツアーを主戦場とし、ドライバーの更なる飛距離を追求しだしたのです。今期、米ツアーのシード権を失い、日本復帰の試合でも5試合連続予選落ちとなりました。

プレーンビュー(後方)からフォロースルーでの両手の向きに注目しみてください。石川遼のフォローでは、右手甲が見えています(赤丸)。

これは、飛距離を求めてフォーアームローテーションを大きく使った結果なのです。すなわちドアスイングとなり、インパクトでスクエアなフェースをキープすることが難しくなります。

松山英樹プロのフォローで左手甲が見えているのと大きな違いです(緑丸)。フェアウエイキープ率が53%の石川と、73%の松山の20%の数字の差が出ているのは、このことが原因でしょう。

同様に、小平智、ブルックス・ケプカ、ダスティン・ジョンソン、ジョーダン・スピース、ジャスティン・トーマス、セルジオ・ガルシアのフォロースルーに注目しても誰一人として左手甲が見えていません(青丸)。

あえて言えば、トーマスがフォローで、右手甲の半分が見えている程度です(黄丸)。石川プロは、今までティーチングプロを付けず、父と二人三脚で取り組んで来ました。今後は、専門のティーチングプロと契約をし、更なるステップアップをしてもらいたいものです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

1958年(昭和33)生まれ
1981年 同志社大学経済学部卒業
1983年 ダラス大学院経営修士課程(MBA)卒業
(社)日本プロゴルフ協会(PGA)会員、A級インストラクター
 文部科学大臣認定ゴルフ教師
1997年 PGAコンベンションティーチング部「優秀賞」受賞
1999年 PGA 研究発表 「最優秀賞」受賞
2000年 高知工科大学起業家コース博士後期過程入学
2001年 PGAコミュニケーションプログラム「優秀賞」受賞
2003年 高知工科大学起業家コース博士後期過程終了
主な活動・著書
日本ゴルフ界初の博士プロ。
デビット・レッドベター、ジョー・ティールをはじめ、通訳、翻訳、
インタビュー等を通じて100人を超える海外のティーチングプロと親交を持つ。 主な著書
「ザ・ゴルフボール」ごま書房
「驚異の新ハンマー打法」ごま書房
「ゴルフが上手くなる考え方」週刊パーゴルフ
「目からうろこが落ちまっせ」ゴルフ&ゴルフ
「一人でやれるコンペ必勝法」スポーツニッポン
「ナチュラルゴルフスイング」週刊パーゴルフ
「45分でゴルフがうまくなる!」PHP研究所
「Tee あんどTea」読売新聞のゴルフコラム
東香里ゴルフセンタ― 所属