2019年のソニーオープン・イン・ハワイで今期2勝目をあげたマット・クチャー(40歳)。
プロ転向は00年で、初優勝は02年の「ザ・ホンダクラシック」。
10年は「ザ・バークレー」での優勝を始めトップ10入りが11度と躍進。賞金王に輝いた。13年は自身初の米ツアーでシーズン複数回優勝を果たした。14年の「RBCヘリテイジ」を最後に優勝から遠のいていたが、18年11月の「マヤコバゴルフクラシック」で4年半ぶりの勝利を遂げました。
クーチャーが登場すると「クゥーーチ」という声援が送られます。それに対して必ず満面の笑顔で答える姿があります。
クーチャーのゴルフスイングは、コンパクトなバックスイングが特徴。193センチ88キロの恵まれた体格を生かしてドッシリとしたものです。まるで排気量5000CCのアメ車が、高速道路を安定走行しているようなもの。
アドレスで浮かしたクラブヘッドを若干、上に持ち上げてからスイングを始動しています(橙丸)。この独特の動きからリストを使ったテークバックとなっています(黄丸)。ハーフウェイバックでは、腕がほとんど動いていない状態ですが、リストコックを使っています(黄丸)。シャフトが地面と平行になる前にトップが完成するコンパクトなものです(青丸)。
ダウンスイングでは、グリップの位置がトップから垂直落下した位置で、右膝の前・体の近くをキープしています(紺丸)。インパクトでもグリップの位置が体から近い位置をキープしています(黄緑矢印線)。すなわちシャフトプレーンが、アドレスの状態とほとんど同じ面をキープしているのがわかります(黄緑矢印線)。
フォロースルーでは、腕を早めに折りたたみ、体に近い状態をキープしています(紫丸)。しかしフィニッシュでは、40歳と思えない右肩がターゲットを向くほど大きく回しています(白丸)。
40歳になってから円熟味をおびて躍進しているツアー人気者、クーチャーの今後の活躍がますます楽しみです。
コメントを残す