六本木の高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン東京」に集めた8選手!ヤマハが今季にかける意気込み!

ヤマハが新たに大山志保(39)、有村智恵(29)、今平周吾(24)ら5選手と用具使用契約を結ぶ大攻勢です!新契約は、他にユン・チェヨン(韓国、29)、弓削淳詩(ゆげ・あつし、東北福祉大出、25)の計5人。これに従来から″ヤマハの顔”として長く契約を続ける藤田寛之(47)、谷口徹(49)と大江香織(26)も加わり、総勢8人のトッププロが東京・ミッドタウンの高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン東京」に勢ぞろい。にぎにぎしく発表会まで行いました。この8人の用品契約プロで10勝以上は挙げようという「ウイニング10プロジェクト」を掲げ、ヤマハブランドの熱い″のろし”でした。

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話題の″3人娘”。ユン・チェヨン(韓国)、大山志保、有村智恵。

大山志保、有村智恵の″大物 ”をゲットしたヤマハの威力は驚きでした。長年PINGのクラブとパターを愛用して勝利を重ねてきた大山が、一転して今季からヤマハブランドに転向するのです。ヤマハのクラブには「Rmx」と「インプレス」の2つのメインブランドがありますが、大山はRmxの方を使うようです。大山は宮崎出身。熊本中央女子高に入り、不動裕理と同じ清元登子門下生となって腕を磨きました。00年のプロテストに一発合格。03年プロ初優勝。04年3月には清元門下を離れて活動を続け、06年にはシーズン5勝を挙げて文句なしの賞金女王に登りつめました。が、その後両肘を痛め、08年秋の米ツアーQTには4位通過したものの、左ひじの関節内じん帯損傷で、米ツアーでは活躍できないまま09年12月には国内で内視鏡手術。この災難から立ち直って11年10月のマスターズGCレディスで3年ぶりの復活V。12年は左肩を痛めて今度はシード落ちし、13年6月には腸腰筋肉離れで2ヵ月半、戦列離脱という相次ぐ苦難にあいながら、この年最終戦ツアー選手権リコーカップで2年ぶりの13勝目。15年はヨネックスで通算16勝目と不死身のゴルフ人生を送る大山です。

昨季も1勝(フジサンケイ)し、リオデジャネイロ五輪にも日本代表で出場。今年5月25日には40歳を迎えるこの大ベテランを支えてきたPINGのクラブとパターと決別するのですから、大変な改革です。

大山は「決断には2つの大きな理由がありました。一つはヤマハのドライバーで飛距離が伸びたこと。もう一つは、ヤマハさんの凄い熱意に応えたいと思ったことです。ヤマハレディス(4月)で優勝して結果を出したい」と話し、さらにリオ五輪で一緒に戦った野村敏京(ヤマハと契約)のクラブをみて「すごい!」と感じたという。その野村敏京プロからビデオメッセージで「20年も一緒に東京五輪を目指しましょう」とエールを送られて笑顔でした。

″ヤマハの顔”は(左)藤田寛之と(右)谷口徹だったのだが・・・。

もうひとりの注目選手は、米ツアーから5年ぶり日本へ本格復帰する有村智恵です。09年には国内5勝して賞金ランク3位。12年は日本女子プロなど年間3勝して米QTも5位通過。13年から米ツアー挑戦を果たしましたが、本領を発揮できず昨季後半から米ツアーを撤退していました。昨年12月の国内予選会(QT)でQTランク17位に入り日本での出場権を得て、今季はほとんどの試合に出場できます。日本ツアー通算13勝の有村。長年世話になったブリヂストンに別れを告げ、新ブランドに再起をかけます。

「私も初めてブランドを変えるには決断がいりました。でも、もう一度日本で再起するには大改革をしないと勝てないと思いました。ヤマハのクラブは、打音がいい。この音にビビッときました。好きなこの音が決め手になりました。スイングをチェックしなおし、勝ちにこだわっていきたい。自分の技術を発揮するために、道具の力も借りたい」と、5年ぶり復帰の日本ツアーへの思いをきっぱり。インプレス・ブランドを使用するようです。

絶好調時にみせた智恵の正確なショットと、巧みな小技を、ニュークラブでとり戻せるでしょうか。注目です。

昨年4月のヤマハレディス葛城で主催者推薦出場したユン・チェヨン。スタイル抜群、韓国出身の美人プロとして話題を集め、優勝争いの末、韓国の先輩李知姫に敗れて3位でした。このユン・チェヨン、昨年12月に行われた日本の最終予選会に挑戦、QTランキング5位に入る実力で、今季はヤマハのクラブで日本ツアーに本格参戦します。
「去年は招待選手で出場したので気楽にやれました。今年から日本のツアー参戦しますが、早くツアーに慣れたいです」と控えめに語っていますが、韓国ツアーでは経験を積んでいる本格派で、その実力は折り紙つきです。日本での新しい韓国パワーとなるかもしれません。

六本木のザ・リッツ・カールトン東京で開かれたヤマハの新契約選手発表会(2月23日東京・ミッドタウン)

男子では、まだツアー未勝利ですが、7年目を迎えた24歳の今平周吾。埼玉出身。高校を中退して渡米。フロリダのIMGアカデミーで2年間腕を磨き、滞米中には「全米ジュニア」に出てベスト8に入っています。帰国後、11年に19歳でプロデビュー。14年はチャレンジツアー(下部)の賞金王。まだツアー優勝はありませんが、たびたび上位に顔を出しています。15年に賞金ランク24位でシード獲得。昨年は賞金10位に上昇しました。今季期待の一人です。
「まだ優勝がない僕に、新契約してもらえたのには大感謝です。とにかくこのクラブで早く1勝したい」(今平周吾)

大型選手の弓削淳詩は沖縄出身の25歳。東北福祉大出で「ヤマハさんには大学時代からサポートしてもらっていた。プロでもこのクラブで活躍したい。QTで35位以内に入って、ツアーへのチャンスをつかみたいです」と、未来を見据えていました。まだ未知の選手ですが、ヤマハの若手戦略にかかった大型の一人です。

これら新契約選手にベテランの谷口徹、藤田寛之が加わるチーム・ヤマハは一大軍団となりました。25年近く、ヤマハと用品契約している藤田は「こんない大量に選手が加わってきたのは初めて。みんないい選手。自分は、まずは今年も1勝です」と話せば、谷口は「自分は今年で10年目。仲間に若い人が一気に増えて″ウイニング・10・プロジェクト”なんか楽勝でしょう。有村智恵は3勝は狙える。自分はこの2年、目標が高すぎて疲れたから、少し(目標を)下げるよ」。そして「今回、なにが驚いたかって、会場がリッツ・カールトンと聞いたときだよ。ヤマハがこんな高級ホテルで発表するなんて初めてでしょう」と、笑わせました。選手との 契約年数や金額も公表されませんでしたが、会場費も含めて、ヤマハが今季にかけるすごい意気込み。「~熱意系チームHONMA」に対抗して?の情熱がうかがえる発表会ではありましたー。

【この記事は2017-2-27 ゴルフ会員権売買の老舗 (株)桜ゴルフ『児島宏のグリーン見聞記』に掲載したものを転載しております】

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