″マークセン時代″に切り込んだ谷口徹(50)のシニア入り。デビュー戦Vはマークセンに阻まれる! お返しはいつ?

シニアツアーデビュー戦の谷口徹(50)が、惜しくもデビュー戦Vを逃がして単独2位でのフィニッシュでした。今年5月、レギュラーツアーの日本プロ選手権で優勝、史上初となる同一年度のレギュラー、シニア両メジャータイトル獲得は成りませんでした。

日本シニアオープン選手権は、北海道ニドムクラシック(パー71)で行われ、2日目ベストスコアの66を出した谷口は通算4アンダーで単独トップに浮上。偉業達成への期待が高まりましたが、3日目、最終日でスコアを伸ばせず、通算5アンダーのプラヤド・マークセン(52=タイ)が大会3連覇。谷口は通算イーブンパーで2位どまり。

2位賞金880万円を得ました。谷口は50歳からのシニアツアーの権利はとりましたが、まだレギュラーツアーが主戦場。「スケジュールが合えばまた出てみたい」と、シニアへの意欲ものぞかせています。

今後、レギュラーツアーの試合がない週での主要試合は「ファンケル・クラシック」(静岡・裾野CC、8月17~19日)、「日本プロシニア」(茨城・サミットGC、10月4~7日)などが挙げられます。谷口のマークセンへの″お返し〝が楽しみ!!

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酷暑の続く日本列島のなかで北海道はやはり別格。最終日(7月15日)も気温17度、冷たい雨と風が舞う別天地。2日目、期待通り首位に立った谷口は、3日目得意のパットが決まらず大苦戦。

2番で3パットボギーにすると、ずるずると5つもボギーを重ねて74とスコアを落としました。「グリーンが思ったより重くてスピードが合わなくなった」という谷口。冷たい風にも手こずって、最終日はマークセンに3打差をつけられてのスタートでした。

「周りの期待感を感じていたし、自分でも勝ちたいという欲が出てきて、風の読みもうまくいかなかった」(谷口)。前日もつまずいた2番(パー4)で第2打がバンカーの目玉。寄らず入らずのボギースタートでした。12番ではグリーン右の池に落とすボギーと苦しいラウンド続き。ようやく谷口らしさを取り戻したのは15、16番での連続バーディーでしたが、最終18番も第2打をグリーンオーバーのラフに入れてボギーの上がり。

何とか1オーバーの72にとどめましたが、抜群のショット力でバーディーを先行させた″シニアの鬼〝マークセンには、5打差と水をあけられて手が届きませんでした。

途中笑顔も見せて初のシニアツアーを″楽しんだ〝谷口徹のコメント

「初めてのシニアの試合で周りからの期待度もあった。自分では最近、期待度の高いところでやっていなかったからね。最終日はちょっとフェアウェイにいかなかった。雨で滑ったりして、ドッグレッグしている何ホールかでは思い切ってスイングできなかった。

(プレー中は)シニアとか考えていなかった。中で、アプローチとかプロにしかできないロブショットなどを見せられた。技の引き出しを披露して、まとめるという楽しさがシニアにはあるね。結構面白かった。楽しめたよ。マークセンはうまい。シニア慣れしてる。ティーショットもうまく打っていたし、レギュラーツアーで勝っていたころより落ち着いてプレーしているね」

シニア3年目でシニアオープン3連覇。抜群の強さをみせるP・マークセン(タイ)=日本シニアOP

シニア3年目でシニアオープン3連覇。抜群の強さをみせるP・マークセン(タイ)=日本シニアOP

今年2月、50歳を迎えた谷口は、国内メジャー第1戦、5月の日本プロ選手権(千葉・房総CC)で通算6アンダーで並んだ藤本佳則とのプレーオフを制して優勝。

6年ぶりツアー20勝目を挙げました。50歳92日でのVで、尾崎将司の大会最年長優勝記録(49歳109日)を22年ぶりに更新しました。大学時代(同志社大)までは目立った活躍はなく、プロ入り後も″無名時代〝が続いた谷口でしたが、98年、三菱ギャランで初優勝してから頭角を現してきました。

02年には4勝して賞金王。 07年には2度目の日本オープン制覇などで2度目の賞金王。ケレン味のないショットと強気に攻めるパットを身上とし、15年には4度目の平均パット1位に君臨しました。40歳を過ぎてから日本プロ3勝。

50歳になった今季に、6年ぶりのツアー優勝を勝ち取るなど″いぶし銀〝の輝きを放つ谷口です。シニアになったいま「主戦場はまだレギュラー」といい、現にレギュラーツアーの賞金ランクは4位(3440万4900円)につける勢いを保っています。

まだまだシニアツアーに入り込んでしまう谷口ではありませんが、いずれは″シニアの星〝になる男です。青木功、中嶋常幸、室田淳、尾崎直道、倉本昌弘、高橋勝成、尾崎健夫、飯合肇・・と活躍してきたシニアのトッププレヤーたちも、年とともに衰えが見えてきます。

いまやシニア3年目の「マークセン時代」に突入しているのが現状です。活躍の年数が短いシニアの世界です。期待がかかった谷口のシニアデビュー。これに続く新鋭たちの、フレッシュなシニアスターの出現が待たれるところです。

【この記事は2018-7-17 ゴルフ会員権売買の老舗 (株)桜ゴルフ『児島宏のグリーン見聞記』に掲載したものを転載しております】

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児島宏

早大第一文学部卒。昭和33年デイリースポーツ社入社。プロ野球では長嶋、王らの巨人V9時代を担当。ゴルフではマスターズ、全米全英オープンなど国内外のトーナメントを数多く取材。デイリースポーツ東京本社運動部長などを経て、現在日本ゴ ルフジャーナリスト協会員。東京運動記者クラブ会友。