五輪選手村~霞ヶ関CCの71キロを徹底検証

① 15:45選手村予定地

② 15:55銀座入口

③ 16:02竹橋ジャンクション

④ 戸田橋・埼玉県境16:16

⑤ 16:40 鶴ヶ島ジャンクション

⑥ 16:50圏央鶴ヶ島出口からコースまでは片道1車線

⑦ 16:58 霞ヶ関CC正門着

やはりバク大な経費を使うことになる。霞ヶ関CCが女性正会員の受け入れを決定したことで、一見沈静化したかに見える2020東京オリンピック・パラリンピックのゴルフ競技開催地問題。しかし救急車だけで延べ1250台は必要となるギャラリーの熱中症対策や、選手村からはるかに離れている埼玉で行うことによりハネ上がる輸送費や警備費などの諸問題は置き去りにされたままだ。そこで今回は霞ヶ関で行われた場合「専用レーン」が導入されるという首都高速~関越自動車道~圏央道のルートを徹底検証。交通渋滞が発生する夏休みの専用レーンという試みの無謀さが、ここでハッキリ見えてきた。
✖      ✖     ✖     ✖
3連休最後の日となった3月20日。霞ヶ関CCでは理事会が開催されていた。
そこで「The Tokyo Chronicle」の五輪問題取材班は東京・晴海の選手村建設予定地に車を横づけにした。カーナビの目的地に「霞ヶ関カンツリー倶楽部」を入力すると、走行距離は71キロと出た。出発時刻は15:45分。選手や関係者になったつもりで、霞ヶ関へと向かうことにしよう。車はゆっくりと走り出した。
銀座入口から首都高中央環状線へ。左からの流入が2度続いた後、最大の難所、5号線への流出がやってくる。竹橋ジャンクションだ。一番左の車線から右、右と車線変更する。専用レーンをどう作るのか、頭を悩ませることになりそうだ。
戸田橋で埼玉県に入る。ここからは埼玉県が費用を負担するというが、首都高だけでなくNEXCO東日本への専用レーン使用料はかなりのものになるはず。平成26年の10月に行われた「ちばアクアラインマラソン」では約1千万円、昨年の「横浜マラソン2016」では約1200万円の補償費が生じたという。大会は正式競技日だけで男女合わせて8日間ある。普通に考えれば練習ラウンドを含め2週間は専用レーンが必要になるのだから、桁違いになるのは容易にイメージできる。
また圏央鶴ヶ島からコースまでの道路などのインフラ整備も大変だろう。
また警備費も、豊洲エリアで開催の場合とは比較にならない額になる。
霞ヶ関で開催した場合、39.5億円との一部報道があったが、これには専用レーン設置の補償費や警備費は含まれていないという。
一方、松沢成文参議院議員が専門家の協力を仰いで若洲ゴルフリンクスの改造費を試算したところ、20.6億円となった。内訳はゴルフ場改修費用4.9億円、付帯施設8.9億円、仮設・運営費3.8億円、その他3億円となっている。
警備費は豊洲エリアでの開催のため、霞ヶ関に比べかなり軽減できるのは間違いない。
16時58分、ようやく正門着。渋滞が全くなくても選手村から片道1時間を切るのは不可能だ。毎日往復2時間は、選手にも関係者にもかなりの負担となりそうだ。現時点でコース周辺に選手や関係者が宿泊できるような施設はない。
(ゴルフジャーナリスト・小川 朗)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人


2020年より当協会会長。2026年5月の改選により任期2年の4期目に入った。㈱清流舎代表取締役社長。同社が運営するニュースサイト「The Tokyo Chronicle 」編集長。https://www.tokyochronicle.net/  Yahoo!ニュースエキスパート(オーサー)。トピックスの記事などに解説を行っている。東京運動記者クラブ会友。スポーツ新聞の記者として岡本綾子や青木功が全盛の海外ゴルフツアーを特派員として7年半、300試合以上取材。1983年の全英オープンを皮切りに男女メジャー競技の取材もその1割強に上る。
「岡本綾子ゴルフのすべて」など多くの連載を取材・執筆。
運動部長、文化部長、法務広報室専門委員、広告局長、同顧問を歴任後2015年9月に退社。調査報道物を最も得意とし「ゴルフのニュース」では「小川朗の現場主義」を連載中。日刊ゲンダイ毎週土曜日の「ホントにゴルフは面白い!」は人気連載となり休載なしのペースで9年目に突入している。昨年10月30日には同連載が「やっぱりゴルフはやめられない!」と改題され書籍化された(講談社刊)。スポーツ関連の問題でマスメディアからコメントを求められることも多い。「岡本綾子のすぐにチェックしたい!ゴルフの急所」(日本経済新聞出版社)は紙面で1年にわたり連載したものに加筆・再編集したもの。『ゴルフは「自律神経力」で確実に10打縮まる!』(小林弘幸・横田真一)も大好評を博し「アスリートのパフォーマンス向上は腸内環境から」などのテーマで講演活動も精力的に行っている。法務広報室専門委員時代に日本自殺予防学会に入会、総会で「自殺とメディア」をテーマに講演。済生会病院のHPではソーシャル・インクルージョンのページで「いのちの電話」理事長や「自殺防止センター」相談員のインタビューを行っている。http://www.saiseikai.or.jp/social-inclusion/  また、スペシャルオリンピックス日本の公式ウエブサイト でも有森裕子理事長や安藤美姫らアスリートによる座談会http://www.son.or.jp/column/interview/index.html のインタビューも担当している。終活分野にも詳しく、終活カウンセラー協会の認定終活講師として検定や勉強会に定期的に登壇。「みんなの介護」の「介護の教科書」における連載も54回を数えている。https://www.minnanokaigo.com/author/akiraogawa/ 山梨県甲府市出身。やまなし大使。日本自殺予防学会会員。終活式コーディネーターとして「リスタート・パーティー」のプロデュースも行っている。