初めまして。
ゴルフ評論家の大西久光です。
この度、日本ゴルフジャーナリスト協会に入会させていただきました。
私のブログで掲載していた記事をこちらのサイトでもご紹介させて頂きます。
ブログでは私の長いゴルフ歴でお目にかかった名手の言葉を紹介していきたいと思っております。
まず最初の言葉は、
私の人生で大きな転機になった、名手「中村寅吉プロ」の言葉から。
トラさんが教えてくれた「バンカーショットのレッスン」を紹介します。
それではさっそく、中村寅吉プロとのエピソードをお話していきたいと思います。
昭和34年、ダンロップに入社した私は「DUNLOP65」というゴルフボールの販売員として東京で勤務することになりました。
そして、このゴルフボールを世間に広めるためには当時No1.プロだった中村寅吉プロにボールを使って貰うことが1番だと思い、砧ゴルフ場へ通うのが初仕事になったのです。
それからわずか4ヶ月で、予想以上にボールが売れるようになったのですから、トラさんは私の大恩人です。
さて、そんなトラさんの試合を応援に行った時のこと・・「おい、大西、これ入れるからな」
と、バンカーの中に居るトラさんが叫びました。
さらに、その言葉どおりに入ってしまったのです!この光景を目の当たりにした私が、バンカーの神様、トラさんにレッスンをお願いしたのは言うまでもありません。
トラさんとのレッスンが、いよいよ始まりました。
まず、トラさんはぶっきらぼうに「板切れを持ってこい」と、私に言い
言われた通りに板を持って行くと
「おまえこの上のボールを打つ練習しろ」とだけおっしゃるのです。
何か質問したくても、それ以外は「うるさい」と、一言のアドバイスもありませんでした。
そこで私は、次の日曜日から、練習場の隅に隠れて、板の上のボールを打ち続けたのです。
それが当時誰もやらなかったロブショットであることを
知ったのは、数年後のことでした・・・