私の提言「日本のゴルフ界を発展させる具体論」「国民総参加型のスポーツへ」 ~ 原口 哲洋~

第1回JGJA論文大賞決定
大賞受賞作は井関美和氏の
「ゴルフ・全国均一カジュアル化計画」に決定
私の提言「日本のゴルフ界を発展させる具体論」というテーマで、広く一般から論文を募集した第1回JGJA論文大賞の入賞者が決定しました。すべての作品を、応募者の名前等を完全に伏せた状態で審査。当協会の理事全員が読み、投票の結果、大賞1作品、準大賞作品が決まりました。大賞受賞者はゴルフライターの初見進氏を僅差で押さえ、主婦の井関美和さんが受賞しました。当号では、この受賞2作品の他、興味深い主張が展開されていた作品をジャンルのバランスを考慮した上で、掲載いたしました。


 

ゴルフを発展させる具体論とは、第一にゴルフ業界全体をひとつにまとめ、ゴルフ普及、保護のために努められる庶民感覚の団体が必要です。団体の資金源には、今ある不道理なゴルフ場利用税を転用し、業界事業者からもゴルフ普及保護基金として徴収し活用します。
今後のゴルフ発展=国民的スポーツとするためにもゴルフ環境の地域差をなくし、誰もが気軽に始め、楽しめるガイドラインを示さなければなりません。そのためにも団体が業界とゴルフ愛好者をまとめ、国や自治体等へ一丸となり働きかける仕組みにしなければなりません。
そして、各地域へ練習場増設、公園等へパターゴルフなどの遊具寄贈、ジュニアスクールの無料運営、町の高齢者やジュニアたちの親睦会などを通じ、地域の求職増加とコミュニィティーを促進し、社会貢献を国民へ訴えてゆかなければいけません。
次に、もっとゴルフを身近にする意識改革として、現行のプロ制度を廃止します。これにより誰もが参加できるツアーとして夢と希望を平等に与え、各地域の予選会も活発化し、無関心だった異業種の個性派スターやシンデレラボーイの誕生で、ゴルフツアーの底上げに繋がると思います。ツアー開催コースも各都道府県を網羅し、格式高い日本オープン、日本プロにあと二つ加え、日本四大メジャーとし、東北、関東、関西、九州の四大陸に分け、賞金総額もPGAツアーを凌ぐものにしなければなりません。

 

そして、各ツアー開催地の地元居住者に優先枠を設け、その枠の予選落ちは失くし、地域の方が多く応援に来場するツアーにすべきです。ツアー会場もゴルフに関係ない催し物を多く執りいれ、地域のファミリー層が楽しめる一大イベントにして、たくさんのゴルフ理解者を獲得するように行うべきでしょう。


一般人とツアープロが触れ合う場も必要

年間のツアー日程も前半戦、後半戦を明確にし、前半戦終了後に祭典として、ワールドカップの要素で都道府県別に戦い、後半戦後はライダーカップ形式の東西対抗で行い、グランドシニアからジュニア、女子混合で競い合う仕組みにします。 これにより老若男女が楽しめるゴルフのすばらしさを伝え、国民総参加型のスポーツとして認識を高めることが飛躍のカギだと思います。

これまで挙げた内容は実現まで多少の時間を費やすでしょうが、既存のゴルフ場、練習場、用具メーカー経営者は、今以上に未来の子供たちへボランティア精神で臨むことが先行投資であり、発展の源だといえます。一時的には、ゴルフ場のファミリー、バースディ割引やハンディキャップの簡易修得、練習場へ団塊世代を捕りこむモーニングゴルフの推奨や用具メーカーの下取り値下げなど発展の兆しに使えても、何よりも子供たちへ逸早くゴルフスピリッツを学ばせる事が具体的な発展と言うべきでしょう。