第1回JGJA論文大賞決定
大賞受賞作は井関美和氏の
「ゴルフ・全国均一カジュアル化計画」に決定
私の提言「日本のゴルフ界を発展させる具体論」というテーマで、広く一般から論文を募集した第1回JGJA論文大賞の入賞者が決定しました。すべての作品を、応募者の名前等を完全に伏せた状態で審査。当協会の理事全員が読み、投票の結果、大賞1作品、準大賞作品が決まりました。大賞受賞者はゴルフライターの初見進氏を僅差で押さえ、主婦の井関美和さんが受賞しました。当号では、この受賞2作品の他、興味深い主張が展開されていた作品をジャンルのバランスを考慮した上で、掲載いたしました。
私の提言「日本のゴルフ界を発展させる具体論」 「ゴルフ・全国均一カジュアル化計画」 大 賞 井関 美和
東京都在住・ゴルフ歴15年余り・経済的に中流階級代表と思うシロウト主婦ゴルファーとして、日頃感じたことから日本のゴルフ界を発展させる具体案を考えてみました。
近年、若手女子プロの活躍とともにゴルフ人口が増加し、メーカーをはじめ業界全体に活気が溢れていると思うのは時期尚早だと思います。
確かに私がゴルフを始めたバブル経済絶頂期に比べ、コースのプレーフィーもだいぶ安くなり、ラウンドしやすくなりました。また練習場もお金と暇があるオジサマたちの憩いの場から、男女を問わず若者、熟年夫婦、子供たち、そしてベビーカーを押して来たりする若い夫婦、ペット連れの人など、ちょっと前まで予想できなかった方々が来場する姿が多く見られるようになったと同時に、託児室が設置されたり、主婦やキッズ向けのレッスンが増えたりしたのも事実です。
何といっても私自身、ゴルフ仲間の輪も広がり、生活も楽しく充実したものに変わりつつあります。
なのにゴルフ界の将来に一抹の不安があることはぬぐえません。都会の一時的なブームというかファッションというだけで、日本全体でみるとゴルフに対するコアな部分の安定感は全くないと感じます。
というのも、未だに『ゴルフ=金持ち&オヤジのスポーツ』と思っている人が予想をはるかに上回るほどに多いのです。例えば私が実家(青森県)で「ゴルフをする」と話すと、「東京の人は違うなぁ。金持ってるべ」と必ず言われます。昔とは違うと説明しても聞く耳を持たない人の多いこと…。
また、田舎の練習場は男性ばかりで女性はほとんどいません。それから東京にいる女友達に話しても「うちの旦那も狂ってて休みに家にいないし道具はすぐ買い換える。ゴルフばかりにお金使って…」と、眉間にしわをよせながらする返事には毎度閉口します。
とにかくゴルフをしない人々にとって、偏見だらけのスポーツだということを認識しなくてはならないのです。
そこで、この先入観を打破するため『ゴルフ・全国均一カジュアル化計画』を提案したいと思います。
私なりに考えたゴルフの良い点、
(1)老若男女が一緒にできる(ティグラウンドの違いやハンディキャップから)
(2)生涯スポーツ
(3)忍耐力・状況判断力がつく
(4)マナーとコミュニケーション能力が身につく
の4点をふまえて、長いスパンで子供時代からのゴルフ普及活動を考えてみました。
(1)義務教育期(小学or中学)で、体育授業としてゴルフの基礎体験の授業を設ける
(2)プールのように長期(夏、冬)休みで、ゴルフコース1ラウンドを必須項目とする
(1)、(2)の際、地域の年配者と必ず同伴する
(3)用具はできれば学校かゴルフ場で用意し、無料貸し出しする
(4)ゴルフ場のプレーフィーも無料、または安価にする
実現するのが難しい提案だと思いますが、文部科学省と日本ゴルフ協会が共同でしていただけたら最高ですね。