日本のゴルフが危い!急がれるゴルフ界統一のマスタープラン策定を ~小坂田定史~

From member’s Voice
 日本ゴルフ誕生100年の記念すべき年であった2001年も、残りわずかとなりました。年が明ければ、日本のゴルフ界は次の100年に向けて新たな一歩を踏み出します。今回、2名の方々にテーマを決めず、このメンバーズボイスに寄稿していただきましたが、偶然にも2名とも、自らが思うこれからの日本のゴルフ界に向けての熱いメッセージを寄せて下さいました。


 

「日本ゴルフ百年」にふさわしく、 月 日から 日間、世界のトッププロが参加して「EMCワールドカップ」が開かれた。テレビ中継、各種メディアの報道も過熱気味で「やっぱり世界は違う」であった。世界の一流選手のプレーは、パワー、ショートゲーム、メンタル、いずれをとっても「世界水準」であった。私にとっても久し振りに興奮した大会であった。日本のゴルフ関係者にとっても、日本のトーナメントに比べて衝撃を受けた一週間だったに違いない。
かく言う私は、ゴルフ暦33年のアマチュアゴルファーの端しくれとして、毎週のように練習場に通い、月に2、3回コースに出ている。その目的は当然のことながらゴルフが楽しくて大好きだからである。ゴルフはプレーの楽しさだけではない。プレー前夜、今だに眠れないほど好きなのである。プレー後の反省会といわれるビールの味もまた格別である。朝起きて、ゴルフ場に着き、スターティングホールに立つまでの「あの至極の時間」は言葉に表せないものがある。老若男女色々な人にも出会える。ゴルフをしなければ行かないであろうという、とんでもない所にも連れていってくれる。ゴルフは楽しい。
さて、ひるがえって、日本のゴルフトーナメントは大丈夫だろうか。日本のプロ野球と同様BSテレビから中継されるPGAツアーに圧倒されて、ひと頃の人気がなくなったのではないか。日本ゴルフツアー機構(JGTO)は来年からの独自の改善策なり戦略を立てているのだろうか。最近、私は日本のトーナメントのテレビ中継を殆ど見なくなった。理由は、応援したい選手、好きな選手がいなくて、つまらないからである。PGAツアーを見ると、やはり世界と日本の差は大きく、魅力を感じるのである。今思うに、ジャンボ尾崎の存在は余りにも偉大であったように思えてならない。第2のジャンボ尾崎の出現が待たれるところである。
最後になるが、以下のような提案をしたい。「ゴルフ界活性化のためのマスタープランの策定」である。ゴルフに限らず、日本のスポーツ界に国や大陸を超えた「国際化」の波が押し寄せてきている。(財)日本ゴルフ協会をはじめとした、ゴルフ関連団体が中心になって、現在のゴルフに関わる問題を分析し、将来のゴルフの発展を目指す21世紀の戦略的な中、長期プランの策定である。ゴルフ関連団体は、現在約16団体あるが、これら団体に加え、マスメディア、学連、ジュニアなどの団体と一緒にゴルフ界全般にかかわる問題を摘出し、将来のゴルフの発展につながる具体的諸施策を展望したマスタープラン作りである。

小坂田定史(おさかださだし)
1944年生まれ。明治学院大学卒業後、広告会社、PR会社を経て株式会社エス・ピーアールを設立、現在に至る。企業、団体の各種広報活動を行なう。