男子ツアー競技は国内で25しかありません。
1990年には44競技が開催されていましたから、半減していることになります。
女子ツアーのシード選手の中には25才以下の日本選手が13名(25%)もいますが、
男子はシード選手の内、6名(7%)しかいません。
女子と比べて、男子の若返りが遅れていることは明白です。
男子には女子以上に有望なジュニアが多くいるのに、何故でしょう?
実際「何故、男子プロがこんなに低迷しているか?」を質問する人も多くなっています。
男子の一つの問題点を指摘します。
1990年バブルの頃には44競技賞金総額33億円のツアーでした。
1競技の賞金総額は平均で7477万円でした。
ゴルフ界は長いデフレ経済の中で
プレーフィーやゴルフ場などの売り上げ等全てが半減しています。
例えば、プレーフィーは平均価格で¥18,000.から¥10,000.まで下がっています。
会員権相場に至っては当時の5%以下です。
その中でプロ賞金だけが総額1億2880万円と平均で当時の73%も高くなっています。
果たして男子プロにそれだけの関心度が上がったのでしょうか?
私には、そうは思えません。
TV視聴率も低迷し、観客も増加していない中、
賞金だけが跳ね上がることに違和感を感じています。
タイトルスポンサーは賞金総額が上がれば、
開催費用は高くなり、投資金額が大きくなります。
つまり、コストパフォーマンスが悪く、割高な宣伝媒体ということになります。
そのために企業スポンサーが減少し、競技数が半減しています。
コストだけの問題ではありませんが、減少したスポンサーの中には
男子ツアーを盛り上げてくれたサントリー、
ビッグブランドのトヨタ、キャノン、パナソニックなど
ゴルフ界に不可欠な企業もあります。
その結果、競技数が減少したことで若い選手の参加機会が減少しました。
有望な若い男子選手が育つためには競技経験が不可欠です。
米国では22才のスピースがマスターズ、全米オープンに連覇して、
タイガーの後継者かと期待されています。
変化の早い現在は新しい時代の若いヒーローを常に求めています。
その期待に男子ゴルフが応えるためにはツアーの目標を再考しなければと感じています。