大賞は元・中学校長、湯浅武晴さんの「どの子どもたちにも ゴルフスポーツを」に!
私の提言「日本のゴルフをよくする」というテーマで、広く一般から募集した「第2回JGJA論文大賞」の入賞者が決定した。
大賞受賞者は東京ゴルフ専門学校に通う湯浅武晴さん(61歳)、準大賞はゴルフ練習場勤務の今井和浩さん(44歳)が受賞した。
応募者の名前経歴等を完全に伏せた状態で当協会の理事全員で審査の結果、大賞、準大賞を選定した。当号では、大賞作品、準大賞作品に加え、興味深い主張が展開されている入賞2作品を掲載した。
それぞれに熱い思いがほとばしる応募作品
ゴルフの魅力に惹かれ、こよなくゴルフを愛する多くの人たちから、論文が寄せられた。応募者の職業はさまざま。執筆を業とする人や、一般のアマチュアの人たちが、「日本のゴルフをよくする」をテーマに、1200字という短い文章の中に熱い思いを表現。それぞれに「日本のゴルフをよくする」ための提案・思いが盛り込まれていた。
こうして応募された作品の中から、理事による厳正な審査の結果、大賞には湯浅武晴さん、準大賞には今井和浩さんが選ばれた。
“指導者”を目指しゴルフ学校に通う湯浅武晴さん
大賞を受賞した湯浅さんは、東京ゴルフ専門学校に通う一年生。「ゴルフがお金持ちに偏ったスポーツとならないよう、幼少期から誰もが体験できる環境をつくりたい」と、中学校の校長職を勤め上げたあと、ゴルフの指導者を志して同校に入学したという。
教員時代は体育教師として、教鞭を執った。48歳で校長となり、先輩校長からの勧めでゴルフを始めたという。学生時代には、スキーのジャンプ競技をしていた湯浅さんにとって、それまでゴルフはまったく縁のないスポーツだった。
ところが、いざはじめてみると競技自体の面白さに加え、職場では出会うことができないさまざまな業種の人たちとの交流、年齢を越えて一緒にプレーを楽しめることなどを身をもって体験し、すっかりゴルフに魅せられてしまった。
この3月に定年を迎え、「今後は今までの学校教育の現場での経験を生かしてジュニアの指導をしていきたい。また、同世代のゴルファーにもアドバイスができる力をつけられれば」と、東京ゴルフ専門学校の門をたたいたピッカピカの1年生だ。
今回の応募にあたり「論文を仕上げるのに2ヶ月くらいかかりました。こういう機会に自分の考えをまとめることが出来て、勉強になりました」と、湯浅さんは語る。
練習場勤務で考えたもっと身近で楽しめるゴルフのあり方
準大賞を受賞した今井さんは長年のゴルフ練習場勤務で感じ、考えていたことをまとめて、今回の論文大賞に応募。石川遼選手、諸見里しのぶ選手をはじめ、若手プロゴルファーの活躍が巻き起こした昨今のゴルフブームで、ゴルフに興味を持つ人が増えている。それらを踏まえ、誰もがもっと身近に楽しめるゴルフのあり方を、24年間ゴルフ業界に従事してきた視点から書いた提言が高く評価された。
2016年のオリンピック正式種目にも決定したゴルフ。これを機にますます盛り上がりをみせるであろうゴルフ業界だが、さらなる発展を目指すためには業界が一致団結し、変化する時代に柔軟に対応しながら新たなゴルフファンを育成し、裾野を広げる努力をすることが肝要だろう。
この「JGJA論文大賞」がささやかな一助となればと願う。
ご応募いただいた皆様、ありがとうございました。