ワールドクラスのゴルフ場設計の最重要ポイントはグリーンである ゴルフコース設計家 ~ロバート・ボン・ヘギー~

私が日本の2グリーンコンセプトを好まない理由は次の通りです。
ワールドクラスのゴルフ場の設計に最も重要なデザインの要素の一つは、適切なグリーンの位置設定です。グリーンはゴルファーがプレーする際、各ホールの最終の目標エリアであります。そのために、十分なスペースと計算された雄大さと美しさを提供しなくてはなりません。全世界の有名なコースを見回しても、必ず美しく視覚的に忘れがたい目標があります。
全てのグリーンは大きさと形状に関して必要とされるショットを受け取るよう意図されなくてはならなく、さらに、全てのグリーンは「一種独特な」創造物であるべきです。
ゴルフコースは戦略的かつ、審美的な経験をプレーヤーに提供しなくてはなりません。そのために二つのグリーンを一つのスペースに押し込もうとするのはゴルファーの目標をぼかし、スペースとコストの浪費を招き、景観上、普通の退屈なゴルフコースという結果をもたらします。

〈プロフィール〉
ロバート・ボン・ヘギー
1930年米国・テキサス州生まれ。57年設計家ディック・ウイルソンの弟子となり、ドラルCCなどの造形にあたる。現在は世界中のプロジェクトをかかえている。日本では河口湖CC、ホウライCC、西那須野CC等、計13コースの設計を行っている。