JGTOの将来

【この記事は2016-05-24に大西久光ブログに掲載したものを転載しております】

日本ゴルフツアー機構の体制が変わって3ヶ月が近づいてきました。
「まだトーナメントが増えないのか?」など急ぎすぎた声もあるようですが、改善への対策が着々と進んんでいることを報告します。
6月27日に新体制の初めての理事会が開催されて、幾つかの決議がされますので、それまでは内容を公表できません。

さてここからは、今お話できる内容をお知らせいたします。

4月のマスターズに青木会長が行き、世界会議に出席しました。各国のトップからは久し振りに顔のわかる会長になった事を歓迎されました。今後、米国ツアー、ヨーロッパツアーとの交流などグローバル化が進みますから、良い関係が作れるでしょう。

新体制は「エチケット」の徹底を第一方針として、スタートしました。すべてのプロやツアーのスタッフに至るまでエチケットの重要性について徹底が進んでいます。

先日もゴルフ用品協会の機関紙で岡崎健伍氏が「業界全体が精神性を豊かにしないと末路が見える」と書いておられます。

なぜ男子プロゴルフが評価されていないかについても自覚が進んでいます。先日の熊本大震災への支援もプロからの自発的な発案により、周囲のご協力もあり、3543万円の支援金が報知社会福祉事業団に寄付されました。
新理事になった佐藤信人氏は日経新聞のスポートピアで幾つかの指摘をしています。

・世界と比べて、コースにシビアーさが欠けること。
・生中継でない場合が多いこと。
・ファンあってのツアーだからアマプロ戦の充実。
・トッププロのマナーの大切さ、など。

ファンがあってこそスポンサーもつくのですから、ファンから賞金をもらっているという認識が必要です。

青木会長の強い要望でアマプロではプロもアマと同じティーでプレーするようになりました。アマプロは、プロにとって本戦のための練習との考え方をアマのための大会へと大幅に変更することになります。
これによるプロの意識改善が始まるでしょう。

競技数にこだわる人も多いが、競技が盛り上がらなければ、競技が増えても意味がありません。まず、盛り上がっていない原因を改善することが先決です。

競技数も3W (Who 誰が,When いつ,Where どこで)を考慮すると、日本ではあと5競技程度でしょう。
暑い7月,8月に適切な開催ゴルフ場があまり考えられないからです。

2020年8月のオリンピックもそうですが、適切な天候のゴルフ場を選ぶことは選手のためだけでなく、観戦するファンのためにも大切なことです。

将来的にはプロの付加価値をつける計画も進んでいます。次回、もう少し具体的なことを報告したいと考えています。

男子プロゴルフが「ゴルフの真の素晴らしさ」を表現し、日本のゴルフ界の活性化につながればと念願しています。

ABOUTこの記事をかいた人

1937年兵庫県西宮市生まれ
1995年 関西学院大学商学部に入学。大学時代ゴルフ部キャプテンとして関西リーグ戦に優勝。
1959年 関西学院大学を卒業し㈱日本ダンロップ(現:住友ゴム工業㈱)に入社。
ゴルフボールの販売推進を第一歩に、ゴルフ用品の商品開発に従事するなど、ゴルフビジネス一途に専従する。
1973年 ㈱ダンロップスポーツエンタープライズの創設と同時にゼネラルマネージャーとして出向。
1975年 同社取締役就任、1982年 同社常務取締役就任。
1986年 住友ゴム工業㈱及び㈱日本ダンロップに帰属し、スポーツ用品副事業部長。1988年 取締役
スポーツ事業部長。1991年住友ゴム工業㈱常務取締役に就任。
1994年 ㈱ダンロップ スポーツ エンタープライズ代表取締役副社長。
1998年 同社代表取締役社長に就任。
住友ゴム工業およびダンロップスポーツエンタープライズ在籍中、トーナメントディレクターとして約300のプロゴルフトーナメント、テレビマッチやゴルフレッスン番組など約600本を企画運営する。1973年よりテレビ解説を始め、約350本のTVマッチ及びダンロップ
フェニックストーナメントなど約150本以上のトーナメント解説を行う。
ゴルフトーナメント、ゴルフイベントのプロデュースを行う事で、ゴルフコース設計の重要性を認識し、ゴルフ場設計にも関わる。
1999年 住友ゴム工業㈱および㈱ダンロップスポーツエンタープライズを退職退任
㈱ターゲットパートナーを設立し、代表取締役に就任、現在に至る。
現在の主な役職
公益社団法人 ゴルフ緑化促進会 理事長(2007年 就任)
日本ゴルフ関連団体協議会 常任理事(2007年 就任)
NPO法人 日本芝草研究開発機構 副理事長(2008年 就任)
㈱サイプレスクラブ 代表取締役社長(2003年 就任)
南部富士㈱ 取締役(2002年 就任)
ゴールドウイン開発㈱ 顧問(2006年 就任)
ゴールデンバレーゴルフ倶楽部 評議員、理事、キャプテン(2008年 就任)
千刈カンツリー倶楽部 アドバイザー(2014年 就任)
サンコー72カントリークラブ 顧問 (2014年 就任)
魚津国際カントリークラブ 顧問 (2015年 就任)
メモリアルトーナメント・キャプテンズクラブ(USA) メンバー(1985年 就任)
主な著書
Golf World & Nippon(2009年5月)
温故知新(2006年6月)
ゴルフ雑記帖(2000年10月)
青木功の諦めないで自分を変えろ(1998年3月)
ゴルフボール-その飛びの秘密(1986年12月)