ゴルフ業界の活性化に喝 東大阪のゴルフ練習場

低迷しているゴルフ業界でも活性化のひと役を担うことが出来る。初めてゴルフ練習場に来た人達の理由はご存知だろうか。
まず、最初にゴルフクラブを手にするのは「練習場」だ。その練習場の費用が余りにも高過ぎるとは思わないのが不思議である。他のスポーツと比べて違いがあり過ぎるのが現状だ。勿論、練習場の立地条件によって価格差は当たり前であるが、練習場はサービス業であることを忘れている。施設によっては老巧化したままで古いマットを使用し続けている。儲からないからリニューアル出来ないのは当たり前であるが、儲からないのは経営方針が間違っているからである。

1月2月の沖縄のゴルフ場は何処も超満員でプレー費も1万円を下る所は無い。3月のLPGAの開催されるゴルフ場で、一度はプレーをしてみたいと多くのゴルファーが思う。それが沖縄のゴルフの魅力である。北海道のキャディは冬の北海道から5月まで出稼ぎに来ている盛況ぶりだ。もっと練習場、ゴルフ場が一体となり活性化に目を向けるべきである。

西日本で抜群の集客力を誇る練習場が東大阪にある。低迷するゴルフ業界にあって初めてゴルフをする人たちに徹底したサービスをしている。貸クラブ・貸靴は無料、もちろん打席料も無料。ジュニアスクールは年間20名を19年間、育成会を全て無料で継続している。リサイクルボックスには来場者の不要になったクラブを回収後、手直しをしてリサイクルクラブとして一人2本を無償供与して人気を博している。その結果初めてゴルフをする若者が年々増加して2017年の2月にはICカード登録者は11万人を超えている。そんな中2017年1月11日から東大阪ゴルフセンターは大規模リニューアルを着工した。工事期間は異例の49日間。

5年振りのリニューアルを2年の歳月を掛け、グラウンドの設計と工期の計画に入ったのが2015年の春。老巧化している東西の12本のトラス式鉄柱を一本の鋼管柱に変更。48mを60mにすることにより、どんなボールでも飛び越えることのない防御ネットを目指した。グラウンドはゴルフ場のヘアーウエイに近いバウンドにするため、あらゆる素材を試作して何度も試行錯誤を重ねた結果、独自の施工方法を発案する。

まず地質の調査から始め、地盤改良の方法と送球シート、アスファルト施工と送球シートの間のバウンドを吸収する素材の開発に月日を要した。従来の業界の施工方法では到底今回の工事の要望に見合う施工業者は見つからず、ネット検索でスポーツ施設を施工している業者に協力を要請する。それは圧縮したゴムチップをアスファルトの上に全面に貼ることで可能となった。しかし施工に12日間、乾燥に3日間を要し、雨天では工事が出来ない問題が発生する。
11、000平米のグラウンドを全自動集球システムの考案に多くの人の知恵を結集してその開発プロジェクトを集結。1月11日から解体に入り予想外に難攻したのが25年前に建設された地下埋設のコンクリート基礎の解体撤去である。アースドリルで基礎の掘削で孔壁崩壊を起こし、予想以上の時間を要し工期遅れの原因となる。これは土壌の悪さも原因のひとつでもあり、また掘削した土は汚泥に近くセメントを混ぜて天日干しにして、処理した数量は10トン車105台分と想像と計画を超えていた。

2台のアースドリルの導入で工期を取り戻すことができたが、何より威力を発揮したのが200トンのクローラークレーンである。60mの鋼管を釣り上げ一括架設取り付けには高度な技術を要したが鋼管建柱は予定通りに完成した。土地改良に続き7%の横勾配のアスファルト舗装は初めての工事でもあり、スリップに悩まされたが良い経験になったと、諦めず最後まで工期に挑戦した舗装工事。難関はゴムチップ舗装である。

ゴルフ練習場の舗装は初めてのドイツ製のゴムチップ専用舗装機が活躍する。グリーン周りはほとんど手作業で施工し最終の追い込みは,殺気立った中で早朝より作業の開始が物を言った。最終仕上げの送球シート施工のプロ軍団は千葉からの泊りがけである。ゴムチップの乾きが悪く作業が出来ずに乾きを促進する水撒きに苛立ちの気持ちが見えていた。最後の最後まで苦労したのがネット仕上げである。通常の工期の5割も多くの労働時間を費やし、連日深夜に及ぶ作業に着々と完成に近づいた。

予定通り2017年2月28日午後14時、全国から集まったプロ集団が一丸となって、奇跡に近い工期で東大阪HIシステム自動集球工事は見事無事完了し3月1日午前6時告知通りのリニューアルオープンの扉は開かれた。開店の午前6時前には続々とお客が詰めかけ一回打席は満席となった。待ちに待った来場者は広くなったグラウンドを見て練習しやすくなったと笑顔が溢れていた。縦横に巡らしている集球装置により側溝が全く見えない施工方法に驚いている。ゴルフを始めようとする人たちにゴルフの面白さと継続の楽しさを提供できる練習場に向けて今後もリニューアルを続け業界の活性化に貢献されることを期待する。

今日もゴルフを始めようとしてする人達が続々と来場している。

池内嘉正

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池内 嘉正

■1939年大阪生まれ。
■1990年 石垣島ジュニアゴルフ育成会主宰(18年間)
■1996年 22年間の会社経営を社員に継承。
■1997年 経営カウンセラー ゴルフ場・ゴルフ練習場の経営顧問等
■1998年 東大阪ジュニアゴルフ育成会主宰現在に至る
■1998年(株)東大阪ゴルフセンター顧問
■1999年還暦の離島めぐり60を60歳で日本の60島を夫婦で完島
■2000年阿山カンツリー倶楽部理事長に就任(8年間)
■2000年還暦の離島めぐり 日本の島再発見 報知新聞60回連載
■2001年 日本の島再発見 出版
■2002年 北極点の船旅を夫婦で走破 地球の島巡り70に出発
2002年8月 北極点到達
70歳で70の世界の島に夫婦で挑戦 デイリースポーツ連載
■2009年 12月16日南極点到達 地球の島巡り70島を達成
■2010年 地球の島めぐり70島出版 旅行写真作家となる
■2014年 ゴルフフォトジャーナリストとして日本のゴルフ場の撮影
■全国のゴルフ場の美しい風景を求め、撮影を続け雑誌・新聞等に掲載
■日本のゴルフ場 http://www.tetujin60.com/article.php/j-golfcourse
ゴルフ歴52年 2014年6月 右足人工股関節手術後エイジシュートにチャレンジ
2016年8月12日エイジシュート達成 術後2年と33日目 
ゴルフ場 北海道 グレート旭川カントリー倶楽部 スコア74 年齢76歳と11ヶ月