ゴルフ経験の無い退職者に 〝始めようゴルフをゴルフは楽しいよ〟 ~恒藤 光夫~

わずかながらゴルフ景気が上向いてきた。宮里藍、横峯さくらに代表される女子プロ人気に支えられているのは言うまでもない。07年からいわゆる〝団塊の世代〟が定年を迎える。急増が予想される高齢ゴルファーの対策、同時にジュニアの育成が、ゴルフ界活性化に向けた今後の課題ではなかろうか。

平成17年、全国のゴルフ練習場数は4231場が登録されていた。ところが大手企業の練習場の転業、小規模の廃業等で平成18年9月の数字では3937場に減少した。(KGR出版調べ)

今年の10月24日、関西ゴルフ練習場連盟理事会で、07
年の課題について話し合った。これから増え続ける退職者問題がテーマだった。練習場に何ができるか。練習場連盟がやるべき企画とは何かについてである。

関西ゴルフ練習場連盟は創立50周年の節目である。ゴルフのスタートは練習場である。その上練習場は地域密着産業である。地域の人たちの憩いの場、情報交換の場としてもっと活用できないものか。また災害時の非難場所になったり、阪神淡路大震災ではボランティアとして活躍した練習場が多かった。

ゴルフは六十の手習いといわれた時があったと聞いた。事実、60歳からクラブを握り見事シングルになったゴルファーもいる。ゴルフの楽しさを知ってもらいたいと、ファミリーゴルフを奨励している。

例えば毎月22日を語呂合わせで〝夫婦の日〟と定め、サービスデーにするとか。

私の経験からレッスンは専門指導者から受けることを勧めたい。10年前まではゴルフスクール盛況であったがバブル経済崩壊後どこの練習場も生徒が激減した。しかし最近企業努力、指導者の研究、女子プロ人気の影響を受け、女性スクールが順調になってきた。練習場、ゴルフ場、用品も安くて良質のものが多く、ジュニアの育成にも力を注いでいる。関西ゴルフ連盟加盟コースで土、日曜日の15時以降は無料のゴルフ場も増えてきた。

ゴルフ経験のある退職者に続けようゴルフを
見るゴルフ・するゴルフ

最近女子プロゴルフが盛況である。ゴルフ指導者、ツアープロを指導するプロコーチ、ツアープロの技術は素晴らしく進歩している。だが、ツアープロのトーナメント会場移動費、ホテル代、食事代、トレーニングジム費などシード選手はまかなえるだろうが、シード権のない選手は苦労していると聞く。そこでプロやシニアプロを応援する後援会を各地につくり、練習場を事務局にする。選手の応援、送迎、ホテルの手配、食事会、練習場提供、サイン会などを開き、スタート時間に合わせて応援に行く。

男子はサポーターズバッジをつけて応援、プロも頑張るし、トーナメントも盛り上がる。ホームステイで引き受けてくれるファンも出てくるのではないか。プロアマに出られないプロはどんどんこのようなファン作りしてはどうだろう。

ゴルフを続けるには楽しいゴルフでなければならない。練習場、ゴルフ場、ゴルフショップが協力してプレー回数を増やす。楽しい仲間作り、グループ作りを応援する。還暦ゴルフの推進(三世代ゴルフの応援)、年齢が進むにつれて飛距離が落ちるのはいたしかたないとして、一番維持したいのがドライバーの距離だ。個々に合ったクラブ、シャフト選びの相談に応じ、いろんなコンペ企画、趣味の会、県人会、海外長期出張定年者グループなどの手助け。健康でなければプレーは出来ないわけで、健康管理の応援(カイロプラクターの定期相談)

定年退職者もっとゴルフをしよう

ゴルフ場利用税について考えてみたい。ゴルフ16団体、一般ゴルファーが協力しての利用税撤廃運動や署名活動して一部のみ非課税になった。18歳未満、70歳以上、障害者、国体ゴルフ競技、学校の学生、生徒引率教員などである。

18ホールプレーも9ホールも5ホールだけのプレーも同じ1日分の利用税を徴収される。県によっては早朝薄暮の9ホールプレーのみ半額だが、22時以降は5ホールだけのプレーは一日分となる。国体の正式種目競技になったゴルフになぜ利用税を徴収するのか。

ゴルフ場利用税はゴルファーに還元されているだろうか。ゴルフ場所在地の市町村に7割が還元。地域の市民ゴルフ大会やゴルフ教室などに利用税は使われているか。小学校校区単位のゴルフ大会などを開催して市民、町民が気楽に楽しめる様に、市町村ゴルフ協会にお願いしたい。

今一度ゴルフ16団体が協力してゴルフ場利用税撤廃を実現しようではないか。利用税が無くなればもっともっと気楽に健康ゴルフが楽しめる。三世代ゴルフや家族全員ゴルファーを期待したいし、競技ゴルフも勧めたい。

ゴルフ場単位やスポンサーのオープンコンペ、スクラッチ競技が非常に盛んになってきた。シニア、レディス大会なども多く、初心者を入れてのスクランブル競技も増えている。チームに女性一人が入る団体戦、チーム年齢合計百歳以上、シングルハンデの方は18ホール全ホールバーディに挑戦なども楽しい。

シニア大会はスコアにあまりこだわらず皆さん楽しく参加されている。私自身メンバーコースのシニア選手権、パブリックシニア選手権などに参加しているが、新しいゴルフ仲間が増え交際の幅が広くなった。

「健康」「ゆとり」「第二の人生」「安価より魅力と満足」「障害スポーツ」「お疲れさま」の気持ちを込めてゴルフ練習場、ゴルフ場、用品業界など、ゴルフに係わるすべての協力関係が保たれることを願ってやまない。