スポーツゴルフとしての提言とゴルフ場運営のあり方について「ゴルフを本当のスポーツに~」~魚山 湘風~(日本ゴルフ100年祭記念論文)

10年前、川奈ホテルゴルフコース・大島コースのグリーン上で、パッティングをしてたところ、ボールが顔をかすめ、あわや大ケガをするところだった。ボールは他パーティのプレーヤーのバンカーからのものだった。〝失礼します〟と一声かけないと危険ですよとアドバイスした。
そういえば朝、ホテルの部屋からスパイクを履いてドタバタしていた客がいて 今日はなにか変だなー〟と感じていた。プレー後の会計でも現金100万円束を封筒から出して何十人かの費用を一括精算。領収書にも時間がかかって、後の外国人客もビックリ。
支配人に「今、個人メンバーは何人ですか?」と聞いたところ、30人。他はすべて法人会員の由。このことが現在の日本ゴルフ事情を象徴していないだろうか。すなわち、ビジネスゴルフが大好きなウエイトに。
その日も某リクルート社が大手企業債務責任者を格安な会費で招待した由。ゴルフ場側も本音では営利を目的にしていて、ゴルフ本来のスポーツクラブ制を忘れてしまったのか。川奈他、アリソンバンカーのあるゴルフ場でプレーするためには少なくとも自分の身長位のバンカーエクスプロージョンができなければ、ゴルフにはならない。現在の日本のゴルフを大別すると次の5つになるかと思う。
①クラブライフゴルフ
②アマ競技ゴルフ、
学生ゴルフ
③プロゴルフ
④ビジネスゴルフ(領収書)
⑤フリーゴルファー
(ハンデキャップなし)
スポーツとしてゴルフに不適なのは④と⑤。レジャーとしてのゴルフが普及してしまった今日、スポーツへの改善は難しいが、私なりに提言をします。
1、ハーフプレー後は昼食ではなく、ラウンドをスルーにして5時間以内にプレーする。
2、最低限のゴルフ技術をレッスンプロやコーチに学ぶ。1パーティのハンデキャップは90以内。
3、プレー中に飲酒するスポーツはない。アルコールの楽しみはプレーの後に。
4、バスの乗降時に「お先に」とか他家訪問時玄関の敷居を踏まない最低限のマナーを学ぶ。
5、ゴルフ場はある意味で高速道路と同じ。
皆で利用するものはスロープレーや事故は迷惑かつ危険なので前後左右気をつけねばならない。
一方、今かなりのゴルフ場が赤字経営といわれているが、各ゴルフ場は自社の経営スタイルをハッキリするときと思う。その多くはセルフカートのパブリックにして料金を1万円弱にする努力が必要。昼食もカレーやパスタ、うどん、そばなど軽食に。所得なしのジュニアの育成には年会費5万円。シニアには30%引きとか、レディスプライスも考えたい。スポーツゴルフとしてもう一つ大切な点はクラブ、用品の適正価格化。技術進歩は欠かせないが、ジュニア他若年層はスチールシャフトでOK。広大なゴルフ場は花や野菜園の営業やパン工房、養鶏卵販売など、発想の転換をしないと淘汰されかねない。
磯子のあるゴルフ場はレストランを夜間一般客営業で好評と聞く。
MORE GOLF BETTER GOLF ゴルフ歴43年、アマチュアゴルファーの一人としてスポーツゴルフを期待する。